書評 歴史漫画 イシュタルの娘ー小野於通伝ー 1巻~3巻
今回は歴史漫画です。
小野於通という、安土桃山時代の著名ではない人物の一代記を描く漫画です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E9%87%8E%E3%81%8A%E9%80%9A
於通は、織田信長の家臣の小野氏の娘として生まれますが、本能寺の変が起きてしまい大きく人生が変化していきます。
その中で、近衛信伊(近衛前久の息子)や九条種通、勧修寺晴子といった公家社会の人間と出会い、天下取りに邁進する豊臣家の人々にも関わっていくというのが3巻までの流れです。
この漫画の良い点は、信長、秀吉、家康といったメジャーな人物も登場しますが、公家社会の近衛信伊など、歴史学の本や小説等では周辺人物として名前程度しか登場しない人物を生き生きと描いているところでしょうか。
近衛前久、信伊親子と織田信長との密接な関係など、なるほどそういう関係があったのかと初めて知りました。
今後の見どころとしては、於通と、ヒーロー格の近衛信伊や序盤で若武者として描かれていた真田信之との男女関係がどうなるかです。
(2018年の大河ドラマ「真田丸」でも小野於通は登場していましたが、真田信之との関係は、信之の一方的な片思いとして描かれていました)